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ACとDC」という言葉を家電製品やアダプタで見かけた際、ac dc 違い 略称について正確に理解していますか?
この記事では、今さら聞けないACとDCの違いをわかりやすく解説します。

直流や交流(AC DC)は、私たちが日常的に使う電気の基本的な種類です。しかし、AC DC電源とは何か、交流 ACは何の略なのか、そして直流DCは何の略なのか、その語源まで知っている方は少ないかもしれません。

また、もしAC/DC 間違えるとどうなるのか、安全に関わる重要な知識も必要です。さらに、モバイルバッテリーはACとDCのどちらが使えますか?といった実用的な疑問や、そもそも交流はなぜAC?と呼ばれるのか、ac とdcで電気代に差は出るのか、といった点も気になるところです。

この記事では、そうしたACとDCに関するあらゆる疑問を、電気の専門知識がない方にも理解できるよう、基礎から丁寧に解き明かしていきます。

ポイント
  • ACとDCの根本的な違いとそれぞれの略称の由来
  • AC電源とDC電源の具体的な特徴と見分け方
  • ACとDCを間違えた場合の危険性や対処法
  • ACモーターとDCモーターの違いや電気代への影響

acとdcの違いやその略称は?基本を解説

内容
  • 交流 AC は何の略?
  • 直流 DC は何の略?
  • ACとDCの違いをわかりやすく解説
  • 直流と交流(AC DC)の特徴
  • 交流はなぜACと呼ばれる?

交流 AC は何の略?

AC(エーシー)は、英語の「Alternating Current」(オルタネーティング・カレント)という言葉の頭文字を取った略称です。

「Alternating」(オルタネーティング)は、「交互に起こる」「周期的に入れ替わる」といった意味を持つ単語です。「Current」(カレント)は「電流」や「流れ」を指します。

つまり、「Alternating Current」とは、その名の通り「電流の流れる向きが周期的に入れ替わる」という性質を持つ電気のことを指しています。電気のプラス(+)とマイナス(-)が、一定の周期で交互に入れ替わっているとイメージすると分かりやすいでしょう。

私たちの生活で最も身近なACは、家庭の壁にあるコンセントから供給されている電気です。

交流 AC は何の略?
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直流 DC は何の略?

DC(ディーシー)は、英語の「Direct Current」(ダイレクト・カレント)という言葉の頭文字を取った略称です。

「Direct」(ダイレクト)は、「直接的な」「まっすぐな」「一方通行の」といった意味を持つ単語です。「Current」は同様に「電流」を指します。

文字通り、「Direct Current」とは、「電流が常に一定の方向に流れる」性質を持つ電気を指します。ACとは異なり、プラス(+)とマイナス(-)が入れ替わることはなく、常にプラスからマイナスへと一方通行で流れます。

乾電池やスマートフォンのバッテリー、自動車のバッテリー、ACアダプタから出力される電気などがDCの代表例です。

直流 DC は何の略?
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ACとDCの違いをわかりやすく解説

ACとDCの最大の違いは、ここまでご説明した通り「電流の流れ方」にあります。

AC(交流)は、電流の向きがプラスとマイナスで周期的に入れ替わります。時間と共に電圧が変動し、グラフにすると波のような形(正弦波)を描きます。

一方、DC(直流)は、電流の向きが変わりません。常に一方通行で流れ、電圧も基本的に一定です(※乾電池などは消耗すると電圧が低下します)。グラフにすると一直線になります。

ACとDCの違いをわかりやすく解説
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この違いを、身近な例で比較すると以下のようになります。

項目AC(交流)DC(直流)
略称 (原語)Alternating Current
(交互の電流)
Direct Current
(まっすぐな電流)
電流の流れ向きが周期的に入れ替わる(波形)
(プラス・マイナスが入れ替わる)
向きが常に一定(直線的)
(プラス・マイナスが固定)
身近な例家庭のコンセント、
発電所からの送電
乾電池、バッテリー、
ACアダプタの出力、太陽光発電
電圧周期的に変動する(波打っている)基本的に一定(安定している)
極性(+/-)ない(常に入れ替わるため)ある(常に固定されている)

この違いを体感できる一番簡単な例があります。

コンセントのプラグは、向きを気にせず(左右どちらでも)挿せますよね。これは、電気がAC(交流)で、プラスとマイナスが常に入れ替わっているため、どちら向きに挿しても問題ないからです。

対して、乾電池を入れる時はどうでしょうか?必ず「+(プラス)極」と「-(マイナス)極」の向きを合わせて入れなければ機器は動きません。これは、電気がDC(直流)で、流れる向きが一方通行に決まっているからです。

直流と交流(AC DC)の特徴

ACとDCは、流れ方が違うため、それぞれに得意なこと(メリット)と不得意なこと(デメリット)があり、用途に応じて使い分けられています。

AC(交流)の特徴

ACの最大のメリットは、「変圧(電圧を変えること)が非常に容易」な点です。

発電所で作られた電気は、家庭に届くまでに非常に長い距離を送電線で送られます。このとき、電力の損失(ロス)をできるだけ少なくすることが重要です。電力損失は「電流の2乗」に比例するため、電圧を非常に高く(超高電圧)して、その分電流を小さくして送ります。

ACはトランス(変圧器)というシンプルな機器で簡単に電圧を上げ下げできます。発電所で超高電圧にし、変電所で段階的に電圧を下げ、家庭の近くの電柱にある変圧器で100V(または200V)に下げています。この効率的な長距離送電が可能な点が、ACが送電システムの主流である最大の理由です。

一方、デメリットとしては、そのままでは「蓄電(電気を貯めること)ができない」点が挙げられます。また、ほとんどの電子機器はDCで動作するため、利用する際には必ずDCへの変換(整流)が必要になります。

直流と交流(AC DC)の特徴
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DC(直流)の特徴

DCのメリットは、「電圧が安定している」ことと「蓄電できる」ことです。

パソコンやスマートフォン内部のICチップや半導体といった精密な電子部品は、安定した一定の電圧でないと正常に動作できません。ACのように電圧が波打っていると、誤作動や故障の原因になります。そのため、精密な電子機器の動作にはDCが不可欠です。

また、乾電池やバッテリーのように電気を化学エネルギーとして貯めておけるのは、DCの大きな特徴です。太陽光発電で生み出される電気もDCです。

デメリットは、かつてはACに比べて変圧(電圧の上げ下げ)が難しく、コストがかかる点でした。そのため長距離送電には向きませんでしたが、現在はパワーエレクトロニクスの技術が進歩し、DCのまま高電圧で送電する「高電圧直流送電(HVDC)」という技術も活用されています。

AC(交流)
変圧しやすく、送電に有利。家庭のコンセントに届く電気。

DC(直流)
電圧が安定し、蓄電できる。電子機器を動かしたり、バッテリーに貯めたりする電気。

交流はなぜACと呼ばれる?

前述の通り、ACは「Alternating Current(交互の電流)」の略です。これは、電流の向きが「交互に」入れ替わる性質に由来します。

この「交互」の性質を、電圧の観点からもう少し詳しく見てみましょう。

日本の家庭用コンセントは「100V(ボルト)」のACですが、これは常に100Vが出ているわけではありません。実は、これは「実効値(RMS)」と呼ばれる、交流が直流だった場合に同じ仕事(電力)をする値を示した、平均的な数値です。

実際の電圧は、0Vからスタートし、最大で約+141Vまで上昇、その後0Vを通り、最小で約-141Vまで下降し、また0Vに戻るという波を繰り返しています。

交流はなぜACと呼ばれる?
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豆知識:ピーク電圧(最大値)と実効値(RMS)

AC(交流)の最大電圧(ピーク電圧)は、実効値(表示される電圧)の約1.41倍(√2倍)になります。

100V(実効値) × 1.4142... = 約141V(ピーク電圧)

もしAC電圧を単純に平均すると、プラス側とマイナス側が打ち消し合って0Vになってしまいます。そこで、二乗平均平方根(Root Mean Square = RMS)という計算方法を用いて、実際に仕事をする能力(電力)を示したのが「実効値」です。

このように電圧が交互に変動(Alternating)しているため、ACと呼ばれます。

ちなみに、この波が1秒間に繰り返される回数を「周波数(Hz:ヘルツ)」と呼びます。日本では、静岡県の富士川と新潟県の糸魚川あたりを境にして、東日本が50Hz、西日本が60Hzとなっています。これは、明治時代に関東ではドイツ製(50Hz)の発電機を、関西ではアメリカ製(60Hz)の発電機を導入した歴史的背景が現在も残っているためです。

acとdcの違いとその略称、その実用知識

内容
  • AC DC電源とは?
  • ACとDCを間違えるとどうなる?
  • モバイルバッテリーはAC?DC?
  • acとdcで電気代は違う?
  • acとdcの違いとその略称の総まとめ

AC DC電源とは?

AC電源、DC電源という言葉は、その機器が供給する(出力する)電気がACかDCか、あるいは動作するために必要とする(入力する)電気がACかDCかを示します。

  • AC電源
    家庭用コンセントなど、AC(交流)を供給する電源。
  • DC電源
    乾電池、バッテリー、ACアダプタの出力側など、DC(直流)を供給する電源。

ここで日常生活において最も重要なのが「ACアダプタ」の役割です。

私たちの身の回りにあるノートパソコン、スマートフォン、ゲーム機、ルーターなどの電子機器のほとんどは、DC(直流)で動作します。しかし、家庭のコンセントから来るのはAC(交流)です。

そのままでは使えないため、コンセントのAC(交流)を、機器が使える安定したDC(直流)に変換する装置が必要になります。これがACアダプタの役割です。ACアダプタは「AC/DC変換器(コンバータ)」や「スイッチング電源」とも呼ばれます。

AC DC電源とは?
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ACアダプタの見分け方(ラベル表示の確認)

アダプタ本体には必ず仕様が記載されたラベルが貼られています。ここを見れば、ACかDCかが一目で分かります。

  • INPUT (入力)
    通常、「AC 100-240V ~ 50/60Hz」のように記載されています。
    「AC」や波線マーク「~」は交流(コンセント側)を示します。
  • OUTPUT (出力)
    「DC 5V ⎓ 2A」や「DC 19V ⎓ 3.42A」のように記載されています。
    「DC」や直流マーク「⎓(上が実線、下が破線)」は直流(機器側)を示します。

このOUTPUTの値(電圧V、電流A)が、使用する機器の要求と一致していることが非常に重要です。

ACとDCを間違えるとどうなる?

もし電化製品を使用する際、指定されたACまたはDCを間違えたり、電圧や電流の仕様が異なるアダプタを接続したりすると、機器が即座に故障するだけでなく、発熱や発火、感電といった重大な事故につながる可能性があります。

【危険】絶対に間違えないでください

  • DC機器をACコンセントに直結する
    最も危険な行為の一つです。
    DC(直流)の低い電圧で動作するよう設計された機器に、AC(交流)100V(最大141V)の非常に高い電圧をかけると、内部の回路やコンデンサが瞬時に破壊・破裂し、修理不能な故障や発火に至ります。
  • 電圧(V)の違うアダプタを使う
    指定より高い電圧(例: 12Vの機器に19Vのアダプタ)を使うと、機器が過電圧で破損します。
    逆に低い電圧では、正常に動作しないか、アダプタ側が要求された電力を供給しようと過負荷になり、異常発熱することがあります。
  • アダプタの極性(+と-)を間違える
    DCには向き(極性)があります。
    アダプタのプラグには「センタープラス(中心が+)」と「センターマイナス(中心が-)」があり、形状が同じでも極性が逆だと機器は動作せず、回路がショートして故障の原因となります。
ACとDCを間違えるとどうなる?
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必ず、その機器専用の純正アダプタ、もしくは仕様(電圧V・電流A・プラグ形状・極性)が完全に一致する互換アダプタを使用してください。

また、感電の危険性について、一般的にコンセントのACは危険と知られていますが、同じ電圧の場合、高電圧のDC(直流)はAC(交流)よりも危険な場合があります。ACは周期的に電圧が0になる瞬間があるため、感電しても体が離れるチャンスがあります。しかし、DCは常に高い電圧がかかり続けるため、感電すると筋肉が収縮したまま硬直し、自力で離れられなくなる「テタニー」という状態に陥りやすく、非常に危険です。

モバイルバッテリーはAC?DC?

結論から言うと、モバイルバッテリーは「DC(直流)で電気を扱い、DC(直流)で出力するDC電源」です。

モバイルバッテリーの役割は、内部のリチウムイオン電池などに電気を蓄え(充電)、その電気をスマートフォンやタブレットなどの外部機器に供給(給電)することです。

  1. 充電(入力)時
    コンセント(AC)からACアダプタ(USB充電器)を使って、ACをDC(例: 5V)に変換し、そのDC電力でモバイルバッテリー内部の電池を充電します。
  2. 給電(出力)時
    内部の電池(DC)から、USBポートなどを通じてDC(例: 5V)のままスマートフォンなどに供給します。

前述の通り、電気を蓄えることができるのはDCの特性です。モバイルバッテリーは、DCの電気を蓄え、DCのまま出力しています。

モバイルバッテリーはAC?DC?
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「ポータブル電源」との違いに注意

最近よく見かける大容量の「ポータブル電源」は、モバイルバッテリーと基本構造は似ていますが、大きな違いがあります。

多くの場合、USBポート(DC出力)だけでなく、家庭用コンセントと同じ形状のAC出力ポートを備えています。

これは、内部のバッテリー(DC)に蓄えられた電気を、「インバータ」という装置を使って擬似的にAC(交流)に変換して出力しているためです。これにより、キャンプや停電時でも扇風機や小型の電気ケトルなど、本来コンセントでしか使えないAC家電を動作させることが可能になります。

acとdcで電気代は違う?

ACとDCという電気の種類自体で電気代が変わるわけではありません。電気料金は、使用した「電力量(kWh)」に基づいて計算されます。

しかし、家電製品に目を向けると、「DCモーター」を搭載した家電は、従来の「ACモーター」搭載の家電に比べて省エネ性能が非常に高く、結果として電気代が安くなる傾向が顕著にあります。

代表的な例が扇風機やサーキュレーター、換気扇、エアコンの室内機ファンなどです。

ACモーターとDCモーターの違い

ACモーター(交流モーター)
コンセントのAC(交流)をそのまま動力源とします。構造がシンプルで部品が少なく、安価に製造できるのがメリットです。しかし、回転数の細かな制御が難しく、風量の調節が大まか(例:強・中・弱の3段階)になりがちです。効率もあまり良くなく、特に「弱」運転時でもそれなりに電力を消費します。

DCモーター(直流モーター)
コンセントのAC(交流)をアダプタや内部の回路で一度DC(直流)に変換し、そのDC電力でモーターを駆動します。構造は複雑になり、本体価格は高くなる傾向があります。

しかし、最大のメリットは回転数を非常に細かく、かつ効率よく制御できる点です。これにより、以下のような利点が生まれます。

acとdcで電気代は違う?
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DCモーター搭載家電のメリット

  • 圧倒的な省エネ(電気代が安い)
    ACモーター機と比較して、最小運転時の消費電力が数分の一になることもあり、電気代を大幅に節約できます。
  • 優れた静音性
    特に「微風」や「おやすみモード」など、低速回転時の運転音が非常に静かで、就寝時にも適しています。
  • 多機能・高性能
    風量を細かく(例:8段階~12段階)調節できたり、自然の風に近い「ゆらぎ風」などを再現できたりします。

本体価格はDCモーター搭載機のほうが高い傾向にありますが、エアコンや扇風機のように長時間つけっぱなしにすることが多い家電の場合、数年間の電気代の差で、本体価格の差額を回収できる可能性も十分にあります。

acとdcの違いとその略称の総まとめ

この記事で解説した、acとdcの違いとその略称に関する要点を最後にまとめます。

  • ACは「交流」を意味する
  • DCは「直流」を意味する
  • ACは「Alternating Current」(交互の電流)の略称
  • DCは「Direct Current」(まっすぐな電流)の略称
  • AC(交流)は電流の向きが周期的に変わる(波形)
  • DC(直流)は電流の向きが常に一定(直線)
  • ACの代表例は家庭のコンセント(送電に使われる)
  • DCの代表例は乾電池やバッテリー(蓄電・電子機器に使われる)
  • ACは変圧(電圧変更)が容易で、長距離送電に有利
  • DCは電圧が安定しており、精密な電子機器の動作に不可欠
  • DCはバッテリーなどに蓄電することができる
  • ACアダプタはコンセントのAC(交流)を機器用のDC(直流)に変換する装置
  • ACとDCや電圧・極性を間違えると、機器の故障や発火、感電の原因になる
  • モバイルバッテリーはDCで蓄電し、DCで出力するDC電源
  • DCモーター搭載家電(扇風機など)は、ACモーター機より省エネで静音

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この記事を書いた人
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とっしー
運営者のとっしーです。 過去の買い物での数々の失敗から、「後悔する人を一人でも減らしたい!」という想いでこのブログを始めました。 徹底的なリサーチと正直なレビューで、あなたの「最高の選択」を全力でサポートします!